先日購入した『驚異の反力打法~飛ばしたいならバイオメカ』(以下、『驚異の反力打法』)を読み終えました。
今までよくわかっていなかった地面反力を利用するための体の使い方について解説されていて、非常に示唆に富んだ内容でした。すぐに結果に表れる内容ではありませんが、自分が今まで出来ていなかった動きがゴルフスイングにはやはり重要なのだと改めて気づかされました。
『驚異の反力打法』の本を読み終わった後で、以前読んだ『ザ・リアルスイング』という本を再度パラパラと読み直してみました。この本で側屈という動きを初めて知り、ゴルフスイングには側屈しながら回転する動きが重要だと知って衝撃を受けました。
この2冊を読み比べてみると、表現方法は違いますが内容が被っていると感じることがあり、また互いに補足することで理解しにくかった細かい動きが補完できると感じました。
そこでこの2冊に書かれている内容から自分の琴線に触れた部分をまとめて、現在取り組んでいるスイング改造の動きに繋げてみようと思います。
回転軸は1つではない
『驚異の反力打法』 、『ザ・リアルスイング』に共通して書かれていることの1点目は、回転軸は1つではないということです。
これまでは背骨や足を中心として、1軸や2軸という回転軸を想像しながらゴルフスイングに取り組んできましたが、『驚異の反力打法』によるとこれらの軸は垂直軸に相当するとのこと。
垂直軸以外にも腕やクラブが振り子のように回転するための前後軸、クラブの遠心力と引っ張り合うように上半身が反時計回りするための飛球線方向軸というものが存在するようです。
『ザ・リアルスイング』でも回転方向は1つではなく、「6方向の自由度」で考えると書かれています。これは『驚異の反力打法』で書かれていた「垂直軸」「前後軸」「飛球線方向軸」の3つの軸による考え方を当てはめると6方向の説明に繋がっていると思います。
肩は横ではなく縦回転。側屈の動きで肩を入れ替えることで肩は縦回転になる。
『驚異の反力打法』 、『ザ・リアルスイング』に共通して書かれていることの2点目は、肩は横回転ではなく、縦回転することが重要ということです。
アドレスでの首の角度に注意
『驚異の反力打法』では肩は入れ替わるように縦に回転することで、「垂直軸」だけでなく「前後軸」の回転を使うことが出来ると書かれています。
前後軸の回転にはアドレスでの首の角度が重要とのこと。アドレスで首が後ろに反ると肩は横回転しやすくなるため、あごを引いたままターゲットを見るようにすると縦回転をしやすくなるようです。
肩の縦回転には『側屈』の動きが重要
『ザ・リアルスイング』では肩の縦回転の動きを実現するために、『側屈』しながら『おなかの回転』をすることが必要と書かれています。
テークバックからトップへは左脇が縮み、右脇が伸びながら、おなかを回転させます。
切り返しからダウンスイングにかけて、おなかを回転させるのと同時に側屈の動きを入れ、右脇が縮み、左脇が伸びます。
一連の側屈の動きは、うねり棒を使ったハンドリングの動きにも似ています。
側屈とおなかを回すためのドリル
側屈の動きとおなかを回す動きは、自分で意識して動かす必要があります。『ザ・リアルスイング』には習得するためのドリルがそれぞれ掲載されています。
側屈ドリル
肩の前に棒をあてがい、バックスイングで左肩を地面に、ダウンスイングで右肩を地面に向けます。
ダウンスイングでは遠心力で前傾が起こされやすいため、ダウンスイングしながら右肩を下げる意識をより強くすると効果的。
おなかを回すドリル
バックスイング、ダウンスイングでもおなかを回す意識を持ちます。バックスイングで肩を回すのは、横回転の動きが強まるためアウト。ダウンスイングで腕を振る意識も必要ありません。
さらにおなかを回すドリル
左手1本でクラブをトップの位置まで振り上げて、左の尻ポケットを後ろから右手で引っ張ることでおなかを強制的に回します。おなかを回せば回すほど腕を振らなくて済む感覚をより実感しやすくなります。
側屈とおなかの回転は、『うねり棒』を使うとより体感しやすい
『うねり棒』を使ったハンドリング操作でも、側屈に似た動きがあります。体の回転についても肩の開きを抑えて胸郭を動かして振ると効果的と、三觜プロも言及されています。
私にはおなかの回転を意識するとしっくり来ました。『ザ・リアルスイング』で取り上げられている各種ドリルも、うねり棒を使って行うとより体感しやすいですね。
レフトヒップバックの動きがうまくいかない場合は、側屈しながらおなかを回してみるのもあり
以前、マーク金井さんの『お尻セミナー』の動画を見たときにドアスイングにならない肩の縦回転について解説されていたことを記事にしましたが、側屈の動きを加えながらおなかを回すことで、よりスムーズにレフトヒップバックの動きができるようになりました。
表現方法が違うだけで、言いたいことはみんな同じなのかも
肩の縦回転や側屈、おなかの回転は、『うねり棒』を使った三觜プロや、『お尻セミナー』でのマーク金井さん、『レフトヒップバック』の重要性を説いたプロギアのサイエンス・フィットと、表現方法は違いますが、言いたいことはみんな同じなのかもしれません。
同じ結果を得るためには、どの説明や動きが自分にとってしっくりくるか。それで決めても良いのかもしれませんね。
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自宅室内練習でレフトヒップバックの形を覚えるのに、DST コンプレッサーとフェースアングルチェッカーを使って取り組みました。
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