前回、ビニールホースに一手間加えた練習器具を自作してスイング練習に活かしたところ、大きな収穫を得ることが出来ました。
うねり棒やホースを室内で振る時に、以前から気になっていたことがあります。
それは、床が滑りやすくて地面反力を体感しにくいこと。
練習を行う寝室の床はフローリングで、スイング練習の際はスリッパを履きながら行っています。
スリッパを履きながらスイングすると踏ん張りがきかず、横に滑るとスウェーの動きが入ってしまい、地面反力を活かすためのフットワークの動きが体感しづらい状況です。
裸足でやってみたこともあるんですが、やり過ぎて足の皮がめくれたことがあってからは控えています。
どうしようか悩んでいたある日、物置の整理をしていたら埃を被っていたある練習器具を見つけました。それが今回の主役「パワースタンス」です。
「パワースタンス」とは?
パワースタンスは左右のスウェーの動きを防止して、ゴルフスイングの動きの中で両足をどのように踏み込み、踏み込んだときの足や腰などの各部位がどうなるのかを体感できる練習道具です。
パワースタンスは、ほとんどのアマチュアゴルファーのスイングでおきているパワーロスの大きな原因、右へのスウェーと、左サイドへのスウェーを防ぎ、右もも内側でキチンとパワーをためこんで、左の壁をでそれを受け止めて、インパクトにおいて、ロスなく、ボールに力を伝える方法を体感できる練習器具です。
(パワースタンスの販売元ホームページから引用)
テークバックでは右足にどのように力をかけるのが良いかを感じやすくするために、パワースタンスの右足を乗せる部分は少し斜めに傾いています。右足内側で地面にエッジを効かせるように少し角度がついているため、テークバックで右足に体重が乗ったときの感触がわかりやすくなっています。
左足を乗せる部分はつま先からかかとにかけて、左足外側を覆うように”壁”があります。ダウンスイングからインパクト、フォローにかけて左足がこの壁になるべく当たらないようにすることで、左へのスウェーを防止するための左足の力の使い方を体感できます。
パワースタンスのもう一つの特徴が、スタンスの幅とボールを置く位置の関係を視覚的に確認することが出来るところです。
ボールの位置は大変重要ですが、体格の違いや筋肉の動かし方、柔軟性の違いから、人によってボールの位置は変わります。
「左足かかと線上にボールをセットする」という有名なセット方法がありますが、この位置がドライバーだけなのか、パターを除く全てのクラブで同じ位置なのかは人によって異なります。
スイングに問題が無くてもボールの位置が違うだけでミスショットになる可能性があるため、自分にとってのボールの位置探しは大変重要なんです。
自分にとって打ちやすいボール位置を探すとき、アドレスでどのように見えるのかを視覚的に判断しやすくするために「パワースタンス」には、スライドする棒がセットされています。この棒の延長線上にボールをセットしてパワースタンスに乗ったままスイングすることで、視覚的にボール位置を探すことが可能になります。
スライドする棒は取り外しできるので、壁に立てかけるときは逆さまにしています。
パワースタンスに関する詳細は、下記URLからご覧ください。
有名プロがパワースタンスの使い方を解説した動画も公開されています。
パワースタンスに滑り止めシートを貼り付け
パワースタンスは練習場に持ち込んで実際のボールを打ちながら使用することを前提にしていますが、室内練習道具マニアの私は室内練習用に購入しました。
購入当初は絨毯や畳の上で使っていましたが、フローリングの上で使ったときに予想以上に滑ることが判明しました。
自宅での室内練習箇所は限られているため、パワースタンスを使うためだけに部屋を変えるわけにはいきません。かといって地面反力を活かすためのフットワークを身につけるには、床で滑りすぎるのを何とかしないといけません。
どうしようかなあと悩んで気がつくと、パワースタンスは物置の奥に押し込まれていました(笑)。
しばらくパワースタンスの存在そのものを忘れていましたが、うねり棒やホースドリルでの練習に取り組むうち、フットワークの動きから地面反力を感じるにはスリッパで滑る状況では難しいという考えに至りました。
ん?
だったら、滑り止めシートを貼り付ければいいんじゃね?
という当たり前の考えにこの時やっと思い至りました。
ホースドリル用練習道具の材料調達のために行ったホームセンターで滑り止めシートも一緒に探してみたところ、良さそうなシートを見つけました。
「ノンスリップシート」という名前で、厚さ1.5mm、30cm×30cmの正方形にカットされています。600円ほどで購入しました。
パワースタンスを裏返して、
シートをはさみでカットして、ホースドリルで使用した多用途ボンドで貼り付けます。
全部で4カ所に貼り付けました。
ボンドが乾くのを待ってからおそるおそるスイングしてみたところ、全く滑りません!
これでお蔵入りしていた「パワースタンス」が我が家で日の目を見る日がやってきました。
パワースタンスを使った素振りでフットワークを身につける
地面反力を活かしたスイングを身につけるために必要なのは、「フットワーク」です。
パワースタンスに乗って、まず「ホースドリル用練習道具」を振ってみます。
パワースタンスに乗ってテークバックで右足にしっかり体重をかけ、切り返しで右足親指をたばこの火をもみ消すように捻り込みながら左足全体を地面に押し込んでいくように踏み込んでいくと、インパクト後に自分の左側(フォロー側)で風切り音が聞こえるようになります。
左足を踏み込む力を強めるほど、風切り音は大きくなります。踏み込みの力に比べて風切り音が小さいときは踏み込みのタイミングがずれている証拠。右側で風切り音が聞こえた場合は、腕に力が入っていることがわかります。
ホースドリル中は、腕でホースを振る意識を極力無くします。フットワークだけで腕やホースが勝手に振られる感覚を知り、そのためには足をどのように動かすのかをパワースタンスで感じます。フットワークの感覚は、ラジオ体操をイメージするといいでしょう。
フットワークに必要な「両足の筋肉の張り」を、パワースタンスでより強く感じる
パワースタンスに乗りながらフットワークを使うと、様々な箇所の筋肉の張りを体感できます。
テークバックからトップにかけて、スウェーしないように右足内側にエッジを効かせ、上半身のねじりを右足内側全体で支えます。この時、エッジを効かせる右足裏内側、右足太もも内側、右膝、右股関節にかかる筋肉の張りを感じます。
ダウンスイングでは左足が流れるとパワースタンスの壁に当たってスウェーしていることに気づきます。壁に当たらないようにするために左足を真下へ踏み込む意識を強め、地面反力を活かすために左膝を伸ばします。踏み込む左足かかと、左足裏全体、左膝、左股関節、左太もも内側の筋肉の張りを感じます。
両足の筋肉の張りを感じながら、テークバック → フォロー → テークバックのハーフスウィングを一定のリズムを取りながらホースを振ります。フットワークだけで腕がでんでん太鼓のようにぶらぶらと振られる感覚を身につけます。
左手首の山と右手首の山はキープしつつ、左前腕の回旋を入れながらダウンスイングを行うと、ホースの振り抜きが良くなって、風切り音も大きくなります。
ホースドリルの後に「うねり棒」を振ると、振り抜きの良さが実感できる
パワースタンスに乗ったままのホースドリルを1分ほど行った後、「うねり棒」に持ち替えて振ってみます。
重量が軽いホースの後でうねり棒を振ると、左腕の回旋や右脇の締めるタイミング、グリップはどのタイミングで力を入れればいいのかなど、必要な力のかけ方がわかりやすくなります。
ホースドリルの動きを体が覚えた状態でうねり棒が重く感じる方で振ると、クラブの重さを利用した振り方が何となく分かります。
腕力ではなくクラブの重さを利用すると筋力に関係なくクラブを速く振る感覚がわかり、「振り切れる範囲で重いクラブを利用すればよいという意味」が何となくわかったような気がします。
この「腕力に頼らないでフットワークでクラブを速く振る」感覚が身につくと、風切り音の強弱を判別するだけで、自分が腕力で振ったかどうかを音で判断することが出来ます。
パワースタンスが今なら期間限定特別価格で販売中(2019年2月時点)
パワースタンスの販売元のホームページを見てみると、通常価格13000円(税込・送料無料)が期間限定特別価格として ”8640円(税込・送料無料)”で売られていました。
私が買ったときより4000円以上も安くなっているとは・・・。何か悔しい(笑)。
「パワースタンス」を使ってスウェーを防止し、室内スイング練習の効果を倍増させる
スウェー防止にはフットワークで横ではなく縦方向に力を使うのがスウェー防止には重要です。
スウェーにお悩みの方、フットワークがいまいちわかりづらいとお悩みの方は、パワースタンスに乗って体感するのがおすすめ。フローリングの上で練習するときは滑り止めシートも貼ると、スイング練習の効果も倍増します。