最近、自宅のネット回線が遅く感じることが増えてきました。全く繋がらないわけではありませんが、時間帯や繋ぐサイトによって差が激しくなってきています。
YouTubeでゴルフの情報を発信される方が増えたことでよくアクセスするようになり、繋がりの遅さにイライラが募るようになってきました。
そこで色々調べた結果、プロバイダとルーターを変えることにしました。
キーワードは「IPv6」「IPoE」「IPv4 over IPv6」。
果たして体感速度は現在よりも速くなるのか。今後の備忘録としてまとめておくことにします。ご自宅のネット回線の遅さにお悩みの方の参考になれば幸いです。
(追記)プロバイダの選び方や、対応ルーターの設定方法は別記事にまとめています。
自宅のネット回線が遅い
我が家はスマホが普及する前からPCでネットに繋いでいました。光回線の導入も早く、「Wi-Fi」という言葉が世間一般に普及する前から自宅に無線LAN環境を構築していました。
無線LANで接続するのはPCくらいしかなかった我が家のネットワーク環境も、スマホにタブレット、ゲーム機にテレビと繋がる機械は増え続け、気づけば10台以上に。
そうなるとネットへの接続が遅かったり、繋がらなくなったりすることが増えてきました。
接続台数の増加を疑い、処理能力の高いルーターに入れ替えても状況変わらず
最初はルーターの電源を抜き差しして再起動することで症状は改善していましたが、再起動の回数が増えてくるにつれて、ルーターの処理能力を疑いました。
ルーターへの接続機器数が増えてきてルーターの処理能力が追いついていないのではないかと考えて、新しいルーターに交換し、古いルーターはイーサネットコンバーターとして利用することに。
入れ替え直後は繋がらない回数は大幅に減りましたが、入れ替えて1年が過ぎた当たりから再び繋がりにくいことが増えてきます。
夜間にネットが繋がりにくいのは以前から言われていましたが、夜にネットに繋ぐことはあまりなかったためあまり気がついていませんでした。
しかし、就寝前にYoutubeのゴルフ動画を見る機会が増えてきてから接続の遅さに気がつきました。見たい動画をすぐに見ることが出来ないのはイライラします。
自宅内での通信(プリンターやNASへの接続)は問題なかったためルーターの問題ではないと判断し、インターネットへの回線スピードを速くするための方法を調べることにしました。
ネットが遅い外部要因は「プロバイダ」
ネット回線が遅いときに疑うものは、内部要因と外部要因に分かれます。
外部要因:インターネットへ繋がるまでの経路で発生した機械の故障や処理能力不足。
今回の接続の遅さは、外部要因と考えました。
自宅からのネット回線は、個人で契約出来る回線では最も速い光ケーブル接続の「フレッツ光」。自宅からフレッツ網に至るまでの光回線がボトルネックになっている可能性は低いため、速度低下を疑うべきは「フレッツ網 → プロバイダ」の部分です。
プロバイダの処理能力が限界になっている可能性が高い
なぜ、「フレッツ網 → プロバイダ」が怪しいと考えたか?それには理由があります。
ここ数年でネットを使った通信量が爆発的に増えました。特に増えた原因がYoutubeの動画視聴や、NetflixやHuluといった動画配信サービスの普及などですね。
スマホでの視聴はパケット代がかかるため、自宅に光ケーブルを引いて無線LAN環境を構築して繋ぎに行く「Wi-Fi」が一気に普及しました。
ここで問題になってくるのが、プロバイダです。
メインの通信はPCからのものと考えていた国内のプロバイダは、スマホの普及によって爆発的に増えた通信量に慌てたはずです。過当競争が激しく設備投資にあまりお金をかけられないことから、速度制限で何とか凌ぐ方法を取らざるを得ないというのが実情でしょう。
ネットの口コミで繋がりやすいプロバイダーを探して契約しても、契約者が増えてしばらくすればまた繋がりにくくなります。これではいたちごっこで、根本的な解決にはなりません。
「PPPoE」から「IPoE」へ
ネットの速度低下にさらに追い打ちをかけるのが、PPPoEの認証です。
一般家庭で自宅からプロバイダへ光ケーブルで接続するのに最も多いのが、NTTのフレッツ網を使ったものだと思われます。
NTTのフレッツで利用されている接続規格は「PPPoE」。フレッツ網からプロバイダへ接続するには、ユーザーIDとパスワードによる認証が必要になります。この認証にプロバイダにある機械が悲鳴を上げているのです。
一般にプロバイダを通さずにインターネットへ接続することは出来ないので、回線の遅さを解消するための方法として広まってきたのが、PPPoEを避けて「IPoE」へ転換することのようです。
「IPoE」「IPv6」「IPv4 over IPv6」とは?
IPoEについては、以下のページの説明がわかりやすかったです。
フレッツ光では「PPPoE」という規格でプロバイダに接続していましたが、プロバイダがボトルネックになってきたため、新しく「IPoE」という規格を作りました。従来のプロバイダではIPoEで接続できないため、IPoEを扱うVNE(仮想固定通信提供者)という会社を通してプロバイダに接続してインターネットへ接続します。
インターネットでのデータのやりとりを決めた処理方法のうち、従来まで使用されていた「IPv4」では処理が追いつかなくなってきたので、新しい「IPv6」という規格が作られました。新しい規格「IPv6」と古い規格「IPv4」の間でスムーズにデータのやりとりが出来るために作られた規格が「IPv4 over IPv6」というものです。
IPoEを利用するためには、対応したルーターとプロバイダの乗り換えが必要
IPoEで接続できるようにするために必要な物は、「対応したルーター」と「プロバイダの乗り換え」の2つ。
IPoE対応ルータは「NEC ATERM WG2600HP3」に決定
IPoE対応ルーターには、NECの「AtermWG2600HP3」を選びました。
現在使っているルーターもNECのAtermシリーズなので、使い勝手もよくわかっています。さらにアンテナが強化されているため、繋がりにくい原因をひとつ潰すことも出来ます。
IPoE対応プロバイダは「4ix Hybrid64」に決定
NECのAtermのページに接続確認済みのプロバイダリストが掲載されています。
さらにNTT東日本のサイトで、フレッツ 光ネクストのIPv6 IPoE対応プロバイダが検索できます。
フレッツ光ネクストに対応し、「AtermWG2600HP3」で動作確認が取れているプロバイダの中から、
- オープンサーキット(通信サービス:v6プラス)
- 4ix Hybrid64(通信サービス:transix)
の2つを候補にしました。
この2つの中から以下の記事を参考にして、transixを採用している「4ix Hybrid64」を選びました。
細かい設定は次回
今後の流れとして、以下のようになると想像しています。
- 「AtermWG2600HP3」を購入。
- 「4ix Hybrid64」で契約。
- 契約情報をルーターに設定。
- 現在のルーターと入れ替え。
- 回線スピードがどうなったかを確認。
4ix Hybrid64との契約手順やルーターへの設定方法、現在のルーターとの入れ替え方法を採り上げていきたいと考えています。
(追記)IPv6対応プロバイダとして「Hybrid64」と契約しました。契約までの流れを別ページにまとめました。
(追記2)IPv6対応ルーターを新規購入し、ルーターにプロバイダ「Hybrid64」の設定を施し、ネットの接続スピードを計測しました。スピードには大変満足できる結果となりました。
ゴルフに直接関係ない話で恐縮ですが、私のように自宅のネット回線の遅さにお悩みの方の参考になれば幸いです。